脳卒中 脳卒中は予防がとても大切です


 脳卒中は、脳の血管が詰まったり切れたりする病気で、発症すると頭痛や手足の麻痺やしびれ、ろれつの障害、飲みこみの障害、目の障害などが出現します。症状が重篤であれば、意識障害が出現し、さらに生命にも関わることがあります。このため、脳卒中を発症した際には、早期の治療が行われます。治療の主体は点滴治療ですが、患者さんの状態によっては血管内治療や外科治療が必要となります。
 脳卒中は時間とともに悪化していくことが多いので、脳卒中の発症が疑われた際には、躊躇することなく医療機関を受診することが大切です。早期に受診して適切な診断と治療を受ける事が、患者様の症状の回復と救命につながっています。
 そして、脳卒中の予防はとても大切です。なぜならば、脳や脊髄は神経細胞の再生が困難であるため、症状が後遺症として残ってしまいます。このため、脳卒中にならないようにする、たとえ一度なっても二度目はおこさないという姿勢が大切です。
 それでは、脳卒中にならないためには、どうしたらよいのでしょうか?
 これまでの大規模な調査から、脳卒中の予防方法が分かってきています。
 例えば高血圧は脳卒中の危険因子として最も知られていて、高血圧ガイドライン、脳卒中ガイドラインからは140/90mmHg以上の血圧はよくないと言われています。ただ、この血圧を超えたらすぐに脳卒中になるわけではありませんから、よほど高くない限りはゆっくりと食事療法、運動療法、そしてお薬での内服治療を行っていけばよいです。他には糖尿病、脂質異常症(コレステロール血症)、大量飲酒、心房細動という不整脈は注意が必要です。喫煙も、危険因子の一つです。これは本当にすぐに止めるべき習慣です。
 このように様々な原因がありますが、過剰に恐れることなく、ひとつひとつを適切に評価して治療する姿勢が大切だと思います。
 
 脳卒中は、脳梗塞脳出血くも膜下出血に大きく病型が分かれています。