臨床研究について
背景
臨床研究は、病気の原因や疫学、診断、予防、治療について研究を行うものです。臨床研究は大きく二つに分類されます。一つは観察研究、もう一つは介入研究です。前者は、検査やカルテを用いて状態を観察する研究です。これまでにある資料を用いることが多いです。後者は、新しい薬や医療機器を使用して、その有効性を調べる研究です。創薬のための治験がこれに該当します。
当院では、製薬会社と協力して治験を実施してまいりました。最近では、片頭痛の治療薬であるエムガルティやアイモビークの治験に参加いたしました。現在も、3つの治験に携わっています。
また、一方で、当院では自主研究も実施しています。これは、患者さまのカルテや画像などの資料を用いて、診断・治療の評価や疫学調査など行うものです。これらは観察研究のため、患者さまに新しい薬や医療機器を使用するものではありません。
当院で行う自主臨床研究(観察研究)について
当院での自主臨床研究では、主にカルテなどのデータを使用させて頂き実施します。研究開始にあたっては、大分市医師会立アルメイダ病院臨床研究審査委員会で審査され、病院長 の承認を受けて行われます。研究期間はそれぞれに研究で異なりますが、数ヶ月の予定です。過去のカルテのデータを使用する研究であり、使用するデータは、個人が特定されないよう匿名化を行い、個人情報に関しては厳重に 管理します。調査研究の成果は、学会や科学専門誌などの発表に使用される場合がありますが、名前などの個人を特定するような情報が公表されることはなく、個人情報は守られます。自主臨床研究は、おおば脳神経外科・頭痛クリニックの研究費で行われ、特定の 企業・団体等からの支援を受けて行われるものではありません。左にそれぞれの自主臨床研究の詳細が記載されています。自主臨床研究についてご質問のある患者さま、データの使用を希望されない患者さまは、当院の院長ないし副院長までお問い合わせ頂けますと幸いです。
自主臨床研究①
「片頭痛治療薬ガルカネズマブの効果の予測因 子の研究(Predictors of efficacy of galcanezumab in migraine patient: a single center, real-world, retrospective analysis )」 -研究責任者: 大場 寛-
自主臨床研究②
「抗 CGRP 関連抗体薬 の効果判定時期の検討 Study of optimal judgment time of anti-CGRP-related antibody」 -研究責任者:大場 さとみ-
自主臨床研究③
「片頭痛発作間欠期負担スケール(MIBS-4) を用いた片頭痛各治療の評価 The evaluation of each migraine treatment by using Migraine Interictal Burden Scale-4(MIBS-4)」 -研究責任者:大場 さとみ-